日経平均株価 5カ月ぶりの3万円台も・・

株価
9月3日以降の株価急騰

9月3日(金)の菅首相の退陣表明以降、日本の株式市場は急騰し、9月7日(火)の午前、一時的ではあるものの3万円の大台を超えることがありました。3万円の大台は実に5カ月ぶりの高値です。その後落ち着きを取り戻し、終値は29,916円でした。

考えられる原因は二つ

この株価急騰のきっかけは菅首相の退陣表明である事は明らかですが、もう少しその原因を各種報道情報も参考に考えてみましょう。

1.次期内閣への過剰な期待

 これは菅首相の経済政策への裏返し、つまり新しい内閣になればきっとすばらしい経済対策を打ち出してくれるだろう、という期待感が非常に大きい事がうかがえます。しかし、現在の状況は異常としか言いようがありません。次期首相が決まった訳でもなく、ましてや次期自民党総裁候補すら決まっていないのですから、次期内閣がどの様な経済対策をするのかさえ全く不明の段階です。これだけの要因で株価が急騰するとすれば、それは単なるバブルでしかありません。次期内閣の経済対策内容次第では、あっという間に砕け散ってしまう可能性も考えられます。

2.新型コロナワクチン接種の影響

 やはりこの時期、新型コロナウイルス抜きには語る事はできないでしょう。筆者の住む長野県の田舎町では新型コロナウイルスワクチン接種が進んでいます。概ね現在は20代の若者でも2回目のワクチン接種が完了しつつあります。情報によると日本全国レベルでは2回接種完了者は47.9%、今週末には50%に達するのではないかと思われます。 夏休み以降、ワクチン接種が急激に進んだ事が基本的な要因であり、菅首相の退陣はそのきっかけに過ぎないのではないかと筆者は考えています。

今後はどうなる?

 さて、問題は今後はどうなるかでしょう。正直、今後の事が分かれば誰も苦労はしませんが、あえて色々な情報を元に独自に考えてみました。

この秋には衆議院選挙が行われるますので、その結果が株価に大きく影響する可能性が考えられます。現在の状況では自民党が過半数割れする可能性は極めて低く、また新しい内閣という事もあり、最初のうちは支持率も高い事でしょう。海外投資家による日本株買いが進み、株価が上昇することが予想されます。

また、新型コロナの影響は今後も続くと思われます。下図はここ2年間の先進国の株価(日経平均、S&P500、ドイツ株のDAX)の値動きを比較したものです。見てわかる通り、 S&P500 もDAXも2020年3月の大暴落以降、順調に根上がりしているのに対し、日経平均のみが頭打ちになっていました。

これはコロナワクチン接種が他の先進国に比べて進んでいない事が原因だったと思われます。しかしここ最近の接種状況を見ると、他の先進国並みになる事が容易に想像できる様になってきました。ワクチン接種率が50%を超えると、感染者数は減少に向かうと言われていますので、もう少しの辛抱でしょう。

・・という事で筆者としては、今後しばらくはこの上昇傾向は続くと予想しています。いずれにしても、今年の株価は新型コロナウイルスと秋の政局に大きく左右される事は間違いないでしょう。(注意:あくまでも素人考えです)

誰でもFP相談室 村上

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