エンディングノートの書き方 何を書けばいいの?笑顔相続ノートで解説

エンディングノート

エンディングノートとは、自分の人生の終末について記したノートの事です。万が一に備えて、家族や友人に伝えておきたいことや、自分の希望などを書き留めておくことができます。記入しやすい専用のノート、普通のノートや手紙形式でも問題ありませんが、エンディングノートには法的な強制力が無い事に注意が必要です。そこで前回、エンディングノートと遺言書の違いについて詳しく説明させていただきました。
今回は実際、エンディングノートには何を書けば良いのか、筆者が所属する相続診断士協会が発行する「笑顔相続ノート」を使って解説したいと思います。 

エンディングノートに何を書く?

エンディングノートには決まった書き方はありませんが、
例えば・・以下の様な内容を書くのが一般的でしょう。
 ・自分の基本情報 
  自分が生まれてから現在に至るまでの学歴や職歴、その他経歴など 
 ・家族へのメッセージ
  言葉では伝えられなかった感謝の気持ちなど 
 ・医療(延命治療など)介護について
  延命治療をして欲しいか否か、介護施設や介護方法の希望など 
 ・相続・遺言書について
  遺言書がある場合は場所を書いておきましょう
  遺言書が無い場合は、誰に何を相続させるのか、明記しておきましょう
 ・葬儀・お墓について
  葬儀の希望(家族葬を希望・・など)やどの墓に入りたいかなど 
 ・家族や親族について
  相続人を特定する為に、家系図などを作成しておくと良いでしょう
  特に再婚歴のある方は要注意です
 ・親しい友人・知人について
  いざという時に連絡してもらいたい方を書いておきます 
 ・ペットについて
  ペットが居る方は誰に託したいのかを書いておきましょう        
 ・財産・資産
  予め財産目録(リスト)を作成しておくと、相続人の負担も軽くなります   

エンディングノート見本

筆者が所属する相続診断士協会、終活協議会が監修するエンディングノート2種類を紹介します。

相続診断士協会監修「笑顔相続ノート

サイズ:B5
ページ数:24

自分の過去のエピソードや家族への想いを多く記載できる様になっています。必要書類のチェックリストや用語集も掲載されていて、実用的なノートです。

エンディングノート

終活協議会監修「エンディングノート」

サイズ:A4
ページ数:21

カラフルでチェック項目も多く、エンディングノートの第一歩として最適です。デジタル終活関係の項目も充実しています

エンディングノート

書き方のコツ

時間をかけて書くこと
出生から今までを振り返る為、今後どの様に生きるかを振り返るきっかけにする為にはそれなりの時間が必要となります。時間はいくら掛かっても構いません。じっくりと取り組みましょう。
緊急時に必要な事を書いておく
万が一の場合、ご家族や関係者の方が困らない様、持病、常備薬、貴重品の保管場所、加入している保険、親族の連絡先などを必ず書いておきましょう。
手書きで書く
最近はパソコンで書く方も多いと思われます。パソコンで書いた場合は必ずプリントアウトしておきましょう。パソコンの中にあるだけだと、ご家族や関係者の方がみつける事は困難です。
保管場所を覚えておく(伝えておく)
ご家族や関係者の方がみつける事ができないと、せっかく書いても遺志が伝わりません。必ず保管場所を伝える様にしたいものです。

記入事例

では、実際に相続診断士協会監修「笑顔相続ノート」を用いて、実際に記入してみましょう。

目次
自己紹介~家族への想い
介護について
延命治療について

後見について

遺言について

葬儀について

お墓について

仏壇について

家系図

家系図を作成しておくと相続人の確定の際に困りません(特に非嫡出子がいる場合は相続トラブルになる可能性がある為、注意が必要です)

財産について
緊急連絡先

最後に

エンディングノートの記入方法は理解していただけたでしょうか。見ての通り、特に難しい事はありません。書く内容もフォーマットも基本的に全て自由です。筆者も50代に入って数年で4回の相続を経験しましたが、1回だけ(自分の父親の場合)エンディングノートに近い物が残されていた為、意識不明になった際の延命治療の判断、葬儀の形式などを迷わず実行する事ができ、とても助かりました。
エンディングノートは残りの人生を充実したものにする為にも、元気な内に書いておきたいものです。

誰でもFP相談室 村上

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