インデックス型ファンドのメリット・デメリット

ファンド

インデックス型ファンドとは

 この記事の主な読者の皆さんは、50歳代以降で老後資金を積極的に作ろうとされている方々で、当然何等かの資産作りに取り組んでいるものと推察いたします。この資産作りのメインとして最も使われているのはやはり投資信託でしょう。そこで今回は、投資信託の種類として頻繁に登場するインデックス型ファンドの特徴について詳しく解説してゆきたいと思います。
インデックス型ファンドとは、「市場の動きを表す指数(=インデックス)」と同じ値動きをすることを目指して運用する投資手法のことを言います。後述するアクティブ型ファンドとの対比でパッシブ型ファンドと言われる事もあります。
 インデックスといっても、その種類はさまざまです。日本の株式市場であれば、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などが代表的なインデックスとして知られています。また、S&P500やダウ平均(NYダウ工業株30種)など、海外市場にもさまざまなインデックスがあります。これらのうち、特定のインデックスをベンチマークとして連動するように運用するのがインデックス型ファンドです。例えば、日経平均株価をベンチマークとするインデックス型ファンドなら、日経平均株価が上昇したら、投資している資産も上昇するように株式が運用されます。


 一方、インデックス型ファンドと対比されるファンドとしてアクティブ型ファンドがあります。アクティブ型ファンドは資産配分や銘柄選択を運用会社(ファンドマネージャー)が独自に分析・運用し、ベンチマークを上回る投資成果を目指す運用手法です。インデックス型ファンドは幅広い銘柄に分散投資しますが、アクティブ型ファンドは銘柄を絞り、集中投資します。従って高いリターンを望めるその分リスクも大きくなる傾向があります。

インデックス型ファンドのメリット
メリット

 では、インデックス型ファンドのメリットについて見ていきましょう。

1.シンプルで分かり易い

 インデックス型ファンドの投資手法は理解しやすい投資手法のため、初心者でも始めやすいという点が特徴です。前述した通り、インデックス型ファンドでは日経平均株価など、特定の指数に連動するように運用される金融商品を購入することになります。そのため、値動きなどは比較的わかり易く、投資しやすいファンドと言えます。また、日経平均株価やTOPIX、NYダウなどといった認知度が高い指数については、NHKのニュースなどで毎日耳に入ってきますので、初心者にとっても理解しやすいものと考えます。

2.低コストである

 インデックス型ファンドで運用を行う場合、ETF(上場投資信託)や一般の投資信託商品を購入することになります。この場合、運用を運用会社(ファンドマネージャー)に委託する事になり、「信託報酬」などの手数料を支払うことになりますが、インデックス型ファンドの場合は信託報酬手数料が低く抑えられるというメリットがあります。アクティブ型ファンドの場合、ベンチマークを上回る運用を目指すため、各銘柄の調査費用や銘柄の売買手数料、人件費など、色々なコストが必要になります。一方、インデックス型ファンドはベンチマーク(目標となる指数)に連動するように機械的かつ平均的に運用するだけなので、コストを低く抑えることが可能となります。長期的な運用をする場合、信託報酬手数料の少しの差が最終的に大きな差となって表れることとなる為、低コストは非常に魅力的です。


3.手間がかからない

 前項でインデックス型ファンドは運用会社(ファンドマネージャー)側がコストを低く抑えることが可能であるとお話しました。一方、投資をする個人としても手間が掛からないというメリットがあります。インデックス型ファンドでは、ベンチマークに連動するよう設計されている金融商品を購入するだけで投資を行うことができます。個人で株取引やFXなどを行う場合は、購入する銘柄の実績や国際情勢の変化などの調査をしたり、四六時中、購入・売却のタイミングを監視する必要があり、個人にとってはかなりの負担となってしまいます。株取引やFXなどを専門に行っている個人であれば可能かもしれませんが、普通の会社員レべルの個人投資家であれば不可能な話ですよね。一方、インデックス型ファンドは個別株と比べて銘柄調査の時間などは少なくて済み、また長期的な目線で資産運用をプロに委託することができるため、投資に時間があまり取れないという会社員レべルの個人投資家でも購入し易いファンドと言えます。

4.分散投資が可能

 インデックス型ファンドを購入すること自体が、そのまま分散投資になるという点が特徴です。分散投資というのは、投資で収益を得るための重要な要素の一つで、値動きの異なる複数の資産を同時に保有することでリスクを分散するという投資方法の基本です。しかし、自分で適切な分散投資ができるようにポートフォリオを考えながら投資を行うのは、普通の会社員レべルの個人投資家では少々難しい事です。しかし、インデックス型ファンドでは、元から色々な投資対象を組み合わせてあります。例えば日経平均株価に連動するインデックス型ファンドの場合、自動的に225社の株式に分散投資される事になっています。そのため、自分が投資したいインデックス型ファンド一本を購入するだけで、225社の株式に分散投資している事になるのです。さらに、対象のインデックスとは異なる値動きをする商品、例えば債券や不動産などに投資するファンドを合わせて購入することで、さらに分散効果を高めることができます。もし不況によって日経平均株価が大幅に下落した場合でも、比較的不況に強い債券ファンドなどに投資をしておくことで、損失の幅を小さくする事が可能となります。

5.リスクが小さい割に利益が期待できる

 一般的にインデックス型ファンドはアクティブ型ファンドに比べてリターンが小さいというイメージがあります。確かに運用手法で考えると、インデックス型ファンドの値動きはベンチマーク以上になる事はありません。一方、一部のアクティブ型ファンドは確かに高いリターンを得ている物も存在しているのは事実です。しかし、大半のアクティブ型ファンドはアクティブという名前が示すほどのリターンを得てはいないのが現実です。
 下表は2020年4月時点での日本国内ファンドの運用実績をまとめた物です。成績の良いアクティブ型ファンドを運よくみつける事ができれば大儲けできますが、大半のアクティブ型ファンドは期待通りの成績を収められてはいない様です。その点、インデックス型ファンドはどのファンドを購入してもリターンはほぼ同じです。さらにファンド成績を平均値で比べると、インデックス型ファンドのリターンの平均値はアクティブ型ファンドのリターンの平均値を上回っているのが現実です。つまり、インデックス型ファンドは当たりはずれが少なく、アクティブ型ファンドは当たりはずれが大きいとも言えるでしょう。

インデックス型ファンドのデメリット

 良い事づくめのインデックス型ファンドに見えますが、実は以下のようなデメリットもあります。

1.短期では大きなリターンは期待しにくい

 インデックス型ファンドでは短期間で大きなリターンを得ることは難しいという点です。ベンチマークとなる指数のほとんどは、個別株と比べて大きく変動することが稀であり、緩やかな値動きとなる為です。逆に考えればこれはメリットでもあり、極端な値動きが少ないという事はリスクが少なく、また長期投資に向いているという事になります。

2.元本保証は無い

 インデックス型ファンドは指数に連動にしている為、株価指数に注意をしていれば大きな損失が少ないファンドですが、決して元本が保証されている訳ではない事を忘れてはなりません。インデックス型ファンドの購入額よりも売却額が下回る可能性もあるので、必ず余裕資金で投資するよう心がけましょう。

まとめ
まとめ

インデックス型ファンドは、日経平均株価などのベンチマークとなる指数に連動を目指す投資信託で、初心者でも比較的わかりやすく始めやすい投資手法です。手数料も安く、リスクも他に比べると小さめという事もあり、始めやすい投資手法と言えるでしょう。メリットが多いインデックス型ファンドですが、デメリットも少なからずあるため、自分がどのようなスタイルで投資をしたいのか、良く考えて判断することが重要です。特に、この記事の読者である50歳代以降で老後資金を積極的に作ろうとされている方々の場合、残りの運用期間の事を考えると大きなリスクはとれませんので、確実に一定の成果が期待できるインデックス型ファンドを積極的に採用する事が望ましいでしょう。

誰でもFP相談室 村上

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