新築住宅への太陽光発電の設置義務化と損得勘定

太陽光
太陽光発電設置義務化の背景は?

 今朝のNHKニュースで、政府が新築住宅に太陽光発電装置の設置を義務化する検討を始めたと報道がありました。そこで調べてみると、国土交通省と経済産業省、環境省の3省は2021年4月19日、住宅・建築物の省エネルギー化や脱炭素化に向けて規制や誘導策などを議論する「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」の会合の中で、新築住宅に対する太陽光発電の設置義務化について議論が始まったとの事でした。菅義偉首相が表明した「2050年カーボンニュートラル(炭素中立)宣言」を実現する為の一つの施策という事ですが、その背景には大規模な太陽光発電設備(メガソーラー)を設置する為の土地の不足や環境破壊の問題があり、なかなか進まないという課題がある様です。それならばいっそ新築住宅に太陽光発電を義務化すればいいのでは?と誰が言ったのかは不明ですが、本当に検討が開始された様です。既に米国のカリフォルニア州では新築住宅への太陽光発電の設置義務化が始まっている為、欧米の真似をする事が大好きな政府が参考にした事は容易に推察されます。今後、どの様な制度になるのか分かりませんが、太陽光発電について考える良い機会になりましたので、今回はその導入による損得勘定を考えてみたいと思います。

我が家の太陽光発電装置の導入事例

 実は筆者宅では2009年の春に太陽光発電装置を設置しました。規模は4kW、シャープのサンビスタというシステム、当時の設置費用は約230万円でした。1kWあたりにすると57.5万円となります。実際の導入翌年(2010年)の実績は以下の通りです。

 夏場は発電する量が多く、使う量は少なくなるので、売電が上回ります。逆に冬場は雪などの天候に左右される事が多く、発電する量は極端に少なくなり、また暖房などで使う量が多くなる為に、買電が上回る事になります。1年間で考えると買う量の方がやはり上回っていました。
設置前と設置後の電気料金をまとめたのが下図となります。

 導入前には年間約18万円もの電気料金を支払っていましたが、導入後はFIT(固定価格買取制度)により1kWhあたり48円で買い取ってもらったおかげで約マイナス4万円、つまり電気料金の支払い額よりも売電収入の方が4万円多かったという結果になりました。18万円-(-4万円)で約22万円の導入効果があった計算になります。
設置費用が約230万円でしたので、230万円÷22万円/年=10.3年 つまり10年少々で元がとれた計算になります。

売電価格と導入費用の変化
前後

 FIT(固定価格買取制度)による売電価格(買取価格)は年々低下しています。

 2010年には1kWhあたり48円で買い取ってもらえましたが、現在(2021年)は19円になっています。この傾向は今後も続くものと予想されます。この数値だけで考えてしまうと、太陽光発電を導入しても採算がねえ・・となってしまうでしょう。そこで、次に設置費用が現在どうなっているのか調べてみました。
私が太陽光発電を導入した2009年当時、4kWで230万円でしたので、1kWあたりの設置費用は57.5万円という事になります。現在(2021年)を調べてみると、太陽光パネルのコストダウンが進み、1kWあたりおよそ25万円(20万円~30万円)という低価格で設置ができる様です。2009年に比べると56%も安くなっているんですね。2009年当時はローンを組んで設置(もちろん後付け)をしましたが、現在の相場でかつ新築時ともなれば、もう少し安く設置できるかもしれませんね。

現在の売電価格と導入費用で計算してみます
計算方法

 現在(2021年)の売電価格(1kWhあたり19円)、設置費用(1kWあたり25万円)つまり4kWの場合は100万円という数値を使って試算してみます。

 導入前には年間約18万円もの電気料金を支払っていましたが、導入後はFIT(固定価格買取制度)により1kWhあたり19円で買い取ってもらったとして計算すると、支払は約6万円ほどになりました。
18万円 – 6万円で約12万円の導入効果があった計算になります。
設置費用が約100万円でしたので、100万円÷12万円/年=8.1年 つまり8年少々で元がとれた計算になります。

まとめ
最後に

 さて、いかがでしたでしょうか。設置費用も太陽光パネルのコストダウンが進み、かなりリーズナブルになった事、さらに新築で設置できればさらに価格を抑えて導入できると思われますので、これから新築を考えている方は是非選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。2021年現在であればおよそ8年で元がとれる見込みですので、その導入効果は高いと思われます。今後、国の政策がどの様になってゆくかは不透明な部分もありますので、注意してみてゆきましょう。

誰でもFP相談室 村上

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