自動車の価格について考察する2

自動車保険

誰でもFP相談室の村上です。前回はファイナンシャルプランナーとして昨今の自動車の価格について考えてみましたが、今回はその続きで、同じ車名の自動車の価格推移を元に考察してみたいと思います。

前回は、筆者が過去に乗ってきた車の価格推移について、物価の指標の一つである大卒初任給と照らし合わせて比較をしました。つまり、車両本体価格が大卒初任給の何倍するか・・・という指標です。結果は、少なくとも2007年頃までは自動車の価格は概ね大卒初任給の12カ月分前後の価格であり、決して高くなっている訳ではないという事が言えそうでした。ただし、2011年製レガシィB4から16.5カ月分と急激に高くなっているのですが、その要因はよくわかりませんでした。(メーカー、車種、車格が異なる事が原因?)そこで、今回は同じレガシィ(セダン型)同士で価格の推移を比較してみようと思います。

結果は下の表の通りです。
調査対象にしたグレードは、ターボを搭載しているモデルの売れ筋グレードです。ただしBN9以降はターボモデルが無いので、実質レガシィの後継でもあるWRX-S4を比較対象に加えてみました。
①車両本体価格 を ②大卒初任給で割った ①/② の値を見てゆきます。

概ねBM9くらいまでは大卒初任給の15カ月分前後の価格である事がわかります。2014年デビューのS4からは18カ月前後と、非常に高額になっている事がわかります。少なくともこの結果だけ見れば、今まで安定していた自動車の価格がここ数年で極端に高くなっているという事が言えそうです。
何故でしょう?またまた疑問がわいてきましたので、次に主要装備の推移をまとめてみました。

下表は歴代のレガシィとWRX-S4の主要装備の推移をまとめた物です。
どのモデルも共通して装備しているAC、PWなど差が無い物は省略してあります。

差があったのは 
①リアフォグランプ  ②クルーズコントロール  ③トラクションコントロール
④横滑り防止装置  ⑤ブレーキアシスト  ⑥サイドエアバッグ
の6点で、ほとんどが安全に関わる機能でした。
つまり2014年以降、これらの安全に関わる機能がフルで標準装備される様になり、急激に高額になってしまった、というのが今回の結論です。
自動車が安全になる事は大歓迎なのですが、いかんせん現在の自動車は高額すぎます。これら安全機能が量産効果で手ごろな価格に下がるには、もう少し時間がかかるかもしれません。

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