高齢者は賃貸物件を借りられない は本当か?

賃貸
はじめに

前回、持ち家と賃貸のどちらがお得なのかを考えてみました。結論として筆者は持ち家を強く推奨しました。その理由は、高齢になった場合の家賃負担と契約の難しさからです。特に高齢者は賃貸物件を借りる事が難しいと言われていますが、本当なのでしょうか。そこで今回は、高齢者は賃貸物件を借りられないは本当か?というテーマで考察してみたいと思います。

公的なデータを検証する

まずは公になっている実態調査データから事の真偽を検証してみたいと思います。下の図は国土交通省住宅局が「家賃債務保証の現状」という報告書の中で記載している、住宅確保要配慮者(借りたい人)に対する賃貸人(大家さん)の入居制限の状況のデータの一部です。借りたい人の入居に対して、大家さんの一定割合は拒否感を有しており、入居制限がなされているのが現状の様です。この傾向は特に高齢者と障害者に対して強く、大家さんの6割以上が拒否感を持っているという結果でした。
入居制限に対する第一の理由は、家賃の不払いに対する不安、その他、居室内での死亡事故等に対する不安も上位になっている事がわかります。

下図は年代別の審査状況を示す結果です。民間会社の家賃債務保証の審査状況を見ると、年齢別では、高齢者になるほど審査が通りにくくなっている現状は明らかで、特に70代になると極端に審査が通りにくくなっています。

考察
解説

高齢者が賃貸物件を借りにくい原因は主に2点である事がわかりました。

1、家賃の不払いに対する不安
 高齢者の場合、すでに仕事をリタイアし、主な収入源を年金に依存しているケースもあります。大家さんとしては家賃の滞納の不安が発生します。万が一家賃滞納が発生すると、回収が極めて難しくなる事、簡単には立ち退いてもらえない事などから入居を断るケースが考えられます。

1、高齢者の死亡事故に対する不安
 特に高齢者の単身者世帯の場合は、部屋の中で万が一死亡してしまった場合、そのまましばらくの間誰にも気ずかれず、発見された時には遺体の傷みが進んでしまっているというケースもあります。そうなると物件自体の資産価値は著しく低下し、場合によっては事故物件扱いとなるリスクは大きいと考えられます。

さて、いかがでしたでしょうか。公的データから検証した結果、高齢者は賃貸物件を借り難いというのはやはり本当の様です。やはり可能であれば老後の為の自己所有物件を購入しておく事ができれば良いと筆者は考えています。自己所有物件の購入が難しい場合は、住宅型高齢者向け施設を選択するという手も考えられます。ここについて後日、介護施設の選定方法の説明の中でお話したいと考えています。

誰でもFP相談室 村上

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