初めての株式投資 ミニ株投資のメリットとデメリット

株価
はじめに

この記事を読んでいただいている読者の皆さんは多分、50代後半であと数年で定年退職を迎える方や既に定年退職を終えた方が大半ではないかと思われます。老後の資金が心配になる年代でもあり、皆さん、色々な方法で資産を増やす努力をされているのではないかと推察いたします。
さて、前回は株式投資(現物取引)を始めるにあたり、最初に疑問となる元手(資金)の事について説明をさせていただきました。実際、株式投資には結構な金額の元手が必要になりますが、少ない元手で購入できる株式もある事、またミニ株投資という手段がある事を紹介させていただきました。そこで、今回は前回の続きとしてミニ株投資について、もう少し詳しく見てゆく事にしましょう。

ミニ株投資とは
株券

ミニ株投資とは単元未満株の取引のことです。ミニ株投資を利用すれば、100株未満で株式投資ができる制度なんです。
例えば、トヨタ自動車(株)の株式1単元の購入にはおよそ100万円が必要であると前回説明しました。ところが、ミニ株であれば、1株単位から投資する事ができる場合があります。ミニ株は、普通の株式投資と違って取り扱っている証券会社が限られるなど、ミニ株ならではの特徴や制約はありますが、1株単位で購入できる証券会社の場合であれば、トヨタ自動車(株)の株式を1万円ほどで購入が可能になります。
ちなみに、証券会社によって「S株」、「ワン株」、「プチ株」など独自の名称で呼ばれている場合もあります。

ミニ株投資のメリット
メリット

・少ない元手でも投資が可能
 少ない元手(資金)でも、単元株では高額で買い付けられない優良企業の株式の売買が可能となります。ミニ株投資の最大のメリットと言えるでしょう。 

・分散投資がし易い
 少額投資ゆえに、複数の企業へ分散投資をして、株価の変動によるリスクを抑える事も可能となります。手元資金の少ない方にとっては非常にありがたいですよね。

・配当を得ることが可能
 単元株には満たないものの、保有する株式に応じて配当を得る事は可能です。

ミニ株投資のデメリット
デメリット

・売買のタイミングの問題
 証券会社により多少の違いはありますが、通常は売買を申し込んだ翌日の最初に成立した売買の価格により取引を行います。従って、値動きの激しい株価ですが、売買に最適なタイミングで売買できる訳ではありません。ミニ株投資の最大のデメリットと言っても良いでしょう。

・指値注文はできない
 取引は成行注文のみであり、指値注文はできません。従って、売買のタイミングの問題も合わせて、予想しない金額での売買になってしまう場合があるので、注意が必要です。

・証券会社が限られる
 ミニ株投資は全ての証券会社が取り扱っている訳ではありませんので、まずはミニ株投資を取り扱っている証券会社を探す事が必要です。概ね、ネット系証券会社で扱っている事が多い傾向があります。ちなみに、筆者がメインで使っている松井証券ではミニ株投資は扱っていませんでした。

・購入できる銘柄は証券会社によって異なる
 ミニ株投資を扱っているからといって、全ての銘柄が購入できるとは限りません。概ね、東証上場銘柄に限る、日本の有名企業〇〇銘柄のみ、などの制約がある場合が大半です。購入したい銘柄を取り扱っていない場合がありますので、注意しましょう。

・株主総会に出る権利や株主優待は無い
 当然ですが、株主総会に出席する権利や株主優待の権利はありません。しかし、買い重ねる事により1単元(100株)に達した場合は、通常の単元株として扱われ、同様の権利を受ける事ができる様になります。

SBI証券におけるミニ株投資の概要

では、実際にミニ株投資を扱っているSBI証券を例に、その中身を見てみる事にしましょう。
詳細を確認したい方は以下URLをご参照下さい。
https://www.sbisec.co.jp/ETGate/WPLETmgR001Control?burl=search_domestic&cat1=domestic&dir=fraction&file=domestic_fraction_01.html
・ミニ株の名称:S株
・手数料:約定代金×0.550% 最低手数料55円(税込)
・約定:1日3回(前場始値、後場始値)
・取引時間:24時間受付可能(約定価格は取引したタイミングによる)
・取り扱い銘柄:東証上場銘柄のみ

最後に
ポイント

今回はミニ株投資の詳細をお話させていただきました。「株式投資には多額の資金が必要」と感じている方でも、ミニ株投資制度を利用すれば数百円から購入できる銘柄もあります。本格的な株式投資はちょっと怖いけど、まずは体験してみたいという方には最適な方法ではないかと思います。まずはミニ株投資を扱っている証券会社に口座を開設するところから始めましょう。

誰でもFP相談室 村上

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