株式相場下落の時の対処法について考える

株価下落

はじめに

ここ最近、どうも日本の株式市場に元気がなく、少々心配になってきます。下の図はここ半年間の日経平均株価(青線)と米国株 S&P500(ピンク色線)の株価の動向を比較した物です。4月頃までは日経平均もS&P500も同じ様な水準を保っていましたが、それ以後、米国株は順調に上昇しているのに対し、日本株は値動きこそ似ているものの、水準としては緩やかに下落している様に見えます。昨年(2020年)3月に株価が急激に下落して以降、1年以上に渡って信じられないペースで上昇を続けてきた株式市場ですが、少なくとも日本株についてはこの傾向は終焉に向かっているのかもしれません。

そもそも、株式市場において株価の下落は避けては通れない現象です。1年以上に渡って信じられないペースで上昇を続けてきた株式市場ですが、これは裏を返せば、ある一つのきっかけで株価が急激に下落するリスクもあるという事だと考えています。私達は株式や投資信託で資産運用をしている以上、株価下落がいつ起きても慌てない様、常に考えて準備をしておく事が大事だと思います。そこで今回は、株価下落の時の対処方法について考えてみたいと思います。

株価下落時にやってはいけない事は?

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慌てて売らない事

相場の下落に慌てて、売り注文を出す事をしてはいけません。これは最もやってはいけない行動と言われれています。相場が急激に下落した場合、人間どうしても被害を最小限にしようとする心理が優先され、慌てて反射的に売り注文を出してしまいます。かくある筆者も過去に同様の過ちを犯し、挽回するまでに2年の月日を要した事を鮮明に覚えています。相場の下落はある意味チャンスでもあります。投資の基本は安い時に買い、高い時に売るです。特に積み立て投資を行っている場合、相場の下落は毎月の同じ投資額で多くの株式などを購入するチャンスですので、決して解約などをしない様に注意しましょう。

いずれにしても、下落の要因や保有資産の状況、今後の展望などを考慮しながら行動するようにしたいものです。

株価下落時にやるべき事は?

では、株価下落時に我々投資家がやるべき事を考えてみましょう。

ポートフォリオの状況を確認する

第一に、自分自身のポートフォリオの状況を確認しましょう。株式投資の場合、日経平均株価やS&P500などの株価指数が大幅に下落したとしても、自分の保有銘柄は思ったほど下落していないという可能性もあります。投資信託の場合、バランス型と言われる債券も運用するファンドの場合、株価が下落しても反対の値動きをする債券の影響で、大きな損失を避けられる場合もあるからです。これとは反対に株価下落以上に保有銘柄が下落するケースもあり得ます。従って、まずは自分自身のポートフォリオへの影響を第一に確認したいものです。

下落の要因と今後の展望を考える

下落の要因を確認し、今後の展望を考えてみましょう。下落の要因などは、テレビのニュースでも解説されますし、ネットにも情報は溢れているので、素人でも難しい事は無いでしょう。そして、自分自身の資産を購入した時の選定理由を思い出してみましょう。それらの狙いや当初描いていたシナリオが崩れたかどうかを確認したいものです。
基本的に投資家が取れる選択肢は売却、様子見、購入(買い増し)の3つです。下落の要因が一過性のものであり、時間の経過とともに元に戻るという結論に至れば、「様子見」という選択肢が良いでしょう。

一過性の下落と判断できる場合は積極的な行動を

先にも書いた通り、相場の下落はある意味チャンスでもあります。この先延々と下落する可能性のある場合を除き、大半の下落は一過性の物に過ぎません。投資の基本は安い時に買い、高い時に売るです。特に積み立て投資を行っている場合、相場の下落は毎月の同じ投資額で多くの株式などを購入するチャンスですので、相場の下落が一過性のものと判断される場合は積極的な行動をとる事も考えて良いと思われます。

まとめ

最後に

今回は、株式相場の下落の時に我々投資家がなすべき対処法について考えてみましたが、いかがでしたでしょうか。株式などで資産運用をしている以上、相場の急激な下落はいつやって来てもおかしくありません。まずは慌てず、今後の展望などの情報を分析し、投資家としてやるべき事、やってはいけない事をよく理解した上で正しい行動を取るようにしたいものです。

誰でもFP相談室 村上

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